太田庭園鉄道ではED16を卒業したら、いよいよライブスチーブを製作する予定でした。しかし設計は26年も滞ったままでした。ライブの知識がほとんどない事や現役の社会人としての忙しさが理由でした。7年前に会社を定年退職してからもなんだかんだで進んでいませんでした。そしてここへ来てやっと時間が出来始めた時、別の思いが浮かんできました。それは内燃機関車、要するにディーゼル機関車を作ることです。運転会にはライブが普通に登場します。電車や電気機関車もあります。しかしエンジンを動力とした車両は遊戯施設のもの以外これまで全く見かけたことがありません。模型の世界は夢を追うものです。他にないもの、他とは違ったものを生み出す面白さがあります。作るとしたら何を作るか、動力伝達はどうするか、色々考えた末モデルはポーランドのSP-45型電気式ディーゼル機関車、動力はホンダの草刈り機、動力伝達は車のオルタネータで発電しモーターを回すか手持ちの三木プーリー製ゼロマックスを使ってみることにしました。
上に掲載した写真ではかなり薄汚れていますが実はきれいな緑色の車体を持っています。1970年代にポーランドのHipolit Cegielski社で270両も製造された汎用機でエンジンの出力は1750馬力あります。今はほぼ全機引退していますがポーランドの無煙化に貢献した機関車です。ドイツのPIKO社からHO模型が出ており人気の車種でもあります。横から見た図面が無いので紹介出来ませんが実は台車に特徴があり3軸ボギーのアルストム台車で先輪はありません。ED16では軸バネが実現しませんでしたが今回はアルストムリンクを再現しようと思います。
かつて東欧を旅行していた時に何度か見かけたことはありましたが写真が残っているのは白黒の以下の物です。
1978年7月27日、ポーランドのBydgoszczとPilaの間で撮影したSP-45の204号機です。前年までドイツの03が活躍していた路線でしたがSP-45に置き換わっていました。がっかりしながら撮影した記憶があります。
204号機という番号は偶然にもPIKOが販売しているHOのモデルと同一です。そこで私が作る機関車も同じ番号に決めました。PIKOのモデルを見ることで色など正確に知ることが出来ます。
手元に図面の類は全くなくNET上にある写真や Modelkartonowy というペーパーモデルキットの広告を参考にしながら設計を進めていきます。