草刈り機のエンジンと刈刃の間には遠心クラッチが入っています。これによって草刈り機はエンジンの回転数を上げ下げするだけでクラッチが自動的に入切しクラッチ操作が不要なオートマになっているのです。SP45もこの機構をそのまま流用し遠心クラッチと相対するベアリングで支えられたクラッチドラムによって動力を取り出す事にしました。たまたま以前762mm用トロッコ用に製作したものが寸法的に全く同じであることから流用することにしました。永年倉庫に入っていたので鉄の部分は錆だらけでしたが磨くことで外観はきれいになりました。しかし分解してみたところナイロンのボデーが一部溶けていることが判明しました。
恐らく半クラッチの状態で長く運転したため軸を経由してベアリングに熱が伝わり軸受け部が溶融してしまったものと思われます。作り直すのは大変なので溶けた内輪を削ってきれいにしアルミでスリーブを作って入れることにしました。アルミはナイロンより熱に強いし熱伝導率が高いので熱を分散しヒートシンクの役目も果たすと思われたからです。以下がスリーブを挿入した状態です。
実際草刈り機のエンジンに取りつけてエンジンを掛けてみたところ回転が低いところでは軸は回らず回転を上げていくと回り出すのが確認出来ました。ただ振動が多くボデーとエンジンのイレコのハメアイが緩く芯が合っていないためと考えられます。イレコを
新たに切り出すとクラッチドラムの寸法調整が必要になるので取り付けの時に注意して芯を合わせることにしました。