Kolejkaogrodowaのブログ

印刷会社のサラリ-マンがコツコツ建設してきた庭園鉄道紹介のブログ

太田 庭園鉄道 建設記 その95 ED16の制御装置故障、マブチモーターが焼ける silnik jest spalony

太田庭園鉄道その51で紹介したようにED16のDCモーター制御はパルス幅変調方式PWM)で2000Wまで出力出来る制御装置を使っていました。ところが2023年1月、運転中に突然暴走し元スイッチを切って停車させる事件が発生しました。そして4台あるモーターのうち1台が焼けてしまったのです。暴走時電圧計の値は38Vまで上がっていました。定格12Vのモーターですから耐えられなかったのでしょう。モーターを分解してみると3個ある電機子の一つのコイルが焼け整流子も溶けて脱落していました。バッテリーのヒューズは飛ばずに済みました。

焼けたRS85モーター

コイルが焼損し整流子も剥がれ落ちています

カーボンブラシも焼け落ちる

ED16のモーターはマブチモーターのRS85というもので現在では手に入りません。予備が2個あるので、とりあえず交換しましたが貴重品につき焼けたモーターもコイルを巻き直すなどして修理する予定です。一方の制御装置ですが外観上は変化なくどこが故障したか判別できません。ただ出力はその後全く出なくなり故障は間違いありません。アマゾンで2199円で購入し出所は不明ですが中国製と思われます。本来なら故障したらフェイルセーフ側に動かねばならないのが暴走させてしまうとは中国製品が如何にいい加減かを証明しています。しかし同サイズでコントローラーボックスにそのまま収まるという利便を考え供給元は異なりますが中身は多分同じという制御装置を購入し交換しました。

太田 庭園鉄道 建設記 その94 開通式 Uroczyste otwarcie kolei

その88でお知らせしたように太田庭園鉄道は2022年に全線開通し周回運転が出来るようになりました。また最初の1mが1993年に設置されてから実に29年の歳月が流れていました。そこで所属する習志野鐵道俱楽部のメンバーが開通式をやってくれることになったのです。

2023年1月28日、テープカットの後私が運転するED16を先頭にメンバーの車両が次々と出発し開通を祝いました。私にとっては実に感無量な瞬間でした。その後は線路脇で焚火を起こし皆で鍋料理や焼き物を楽しみました。

メンバーの一人は食事担当となり前日から泊まり込みで準備してくれました。参加者は私を除いて7名で内3名がこの日母屋に宿泊し夜は酒を酌み交わしながら鉄道談義に夜のふけるのも忘れました。

参加を希望しながら事情で今回参加出来なかったメンバーも居り今後も似たような形でイベントをやっていきたいと思っています。またメンバー所有の休止中の工作機械を預かって敷地内に設置し誰でも加工が出来るようにしようという計画もあります。

出発前の記念撮影

テープカットの瞬間

かまどを作って野趣豊かな鍋料理

鉄板焼きと炉端焼きを楽しむ



太田 庭園鉄道 建設記 その93(汽笛取り付け)instalacja gwizdka

電気機関車ED16には汽笛がありませんでした。汽笛があるとイベント時など実感がわいていいものです。また本物と同じく合図や警報にもなります。実物は圧縮空気で笛を鳴らしていると思いますがこれを作るのは大変なので所属する習志野鐵道倶楽部メンバーに伺いをたてたところマイコンチップに音源をインストールしスピーカーで鳴らす事をやっておられる人が居たので、やり方を教えて頂き設置しました。音源はED16の物が手に入らなかったので別の機関車の音を流用しています。

マイコンチップとスピーカー

これまでの運転用ペンダントはDC-DCコンバーターと電圧計用シャント抵抗で一杯となっており汽笛ボタンを取り付ける場所がありません。そこで両者を機関車本体に移しボックスも変更して汽笛ボタンを追加しました。

更新したペンダント



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太田 庭園鉄道 建設記 その92(内燃機関車テスト台車試運転)Uruchomienie testowego wózka lokomotywy spalinowej

ポーランド内燃機関車SP45のテスト機の台車が完成し試運転を行いました。結果は上々でしたがエンジンやギヤの音が意外にうるさい事が分かりました。写真の下の走行ビデオご覧ください。

① 牽引力---ED16とそん色なく庭園鉄道機関車として実用可能と判明しました。

② 運転の容易さ---エンジンのスロットル調整+遠心クラッチの作用だけで出発、走行から停止まで制御出来、ゼロマックスの変速操作は不要でした。ただ減速機としての働きや線路状態によってトルクを必要とする場合に備えてゼロマックスは残します。

③ 騒音と振動---草刈り機から外したホンダの4サイクルエンジンの音が大きく、また単気筒であるため実機のような臨場感は得られません。排気マフラーの追加を検討します。振動は問題ありませんでした。一方傘歯車のギヤ音が大きく本番の台車製作時には曲がり歯を使用した方が良いと思います。

④ 後退不能---設計段階で気付いてはいましたがゼロマックスは逆転が出来ないため人手で後退させる時も車輪がロックし重たくなります。ニュートラル付きの逆転機設置を検討します。

ゼロマックスの前方にあるものは草刈り機のハンドルです

前の台車は工事用の台車を利用しました

エンジンとゼロマックスの関係


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太田 庭園鉄道 建設記 その91(内燃機関車テスト機台車の製作)

時期が前後しますが以前製作を開始したポーランド内燃機関車SP45のテスト機の台車の製作報告です。部品加工に関してはインクジェットプリンタで出力した図面を加工物に貼り付けポンチを打つという方法を用いました。加工物にケガキ線を描き交点に打つ従来の方法より楽で正確に打つことが出来ました。なお海外のライブ製作のブログを見ていたら図面をトナータイプのコピー機でコピーし加工物に裏返しに貼り付け熱アイロンでこすることで図面を転写するという方法もありました。CNC工作機械はアマチュアにはまだ高価ですから皆さん色々工夫してやっておられるようです。

材料にプリンタで出力した図面を貼りポンチを打つ

紙をめくったところ

台車枠はエンジニアプラスチックであるデルリン製。車輪は高校時代に川口の鋳物工場で造ってもらったED16用のもの。シャフトに車輪とベベルギヤを通し台車枠に付いたフランジユニットで挟み込んで支えます。動力は前述のベベルギヤと直角に噛み合う別のベベルギアとそれを支えるシャフトによって上方から伝えられます。このシャフトはボルスター上のベアリングで支えられ機関車本体上から動力を伝達されますが、その中心は台車の旋回中心と合致しているため台車が回っても影響されないわけです。

自転車の荷台の上に載せた台車

自転車の荷台の上にさかさまに載せた台車

台車を下から見る

機関車の床板を貫通して上に出て来た軸はスプロケットとチェンによって駆動されます。このチェンによってもう一台台車を駆動することが出来ますが今回はテストのため1台のみ製作しました。次回は試運転状況を報告します。





 

 

 

太田 庭園鉄道 建設記 その90(友人来訪)Znajomy odwiedza Kolej

周回線開通後習志野鐵道俱楽部のメンバーが太田庭園鉄道を訪問されました。アメリカSanta Fe 鉄道のGP35ディーゼル機関車持参です。この機関車は元々3.5インチ用の台車と車輪を5インチ用に改造したものでしたが車輪の幅など5インチ用に合わせる改造を行ったため試運転にお出でになったのです。私的な線路が色々な方に利用して頂けるのは大変うれしい事です。

木々の間を快調に走るGP35

当方のED16に比べるとはるかに強力なモーターを搭載し鉛バッテリーから電源供給を受け豪快に走ります。また実機のタイフォン音をマイコンチップにインストールし響かせています。そのアメリカ機らしい独特の風貌と黄色い塗色も際立っています。

アーチ橋を渡ったところ

 

試運転結果は良好で、その後の習志野鐵道俱楽部のイベントでも大活躍しました。

2台の強力なDC モーターとタイフォン用スピーカー

私も運転させて頂きました

 

太田 庭園鉄道 建設記 その89 ポイントの改善 Poprawa zwrotnicy

周回線完成後はしばらく運転を楽しむことに費やしビデオも沢山撮りましたが習志野鐵道俱楽部の方々をお招きして開通式をやる構想が浮かび上がり、もう少し整備をする必要を感じました。その一つがポイントでした。ポイントは機関庫の建設に取り掛かる前から存在していますが時々通過時に脱線することがあり問題となっていました。無論放置していたわけではなくクロッシング部を再研削したり色々改善を試みましたが思うように脱線を防止することが出来ませんでした。

 

ところが周回線工事のため習志野鐵道俱楽部の方々が来られた時に2つのアドバイスを頂いたのです。それは①トングレールと基本レールとの隙間が狭いため車輪が乗り上げる危険があり2本のトングレール間を狭くして上記にゆとりを持たせるべきであること。②トングレールが基本レールに接触する部分が1mmほど出っ張るためやはり車輪のフランジが乗り上げる可能性があり密着させる必要がある事の2つでした。

 

そこで2本のトングレールの間隔をそれまでの5インチから8mmほど狭くしました。また基本レールの接触部分を0.5mmほど削り込みました。そうしたら、これまでの不具合がうそのように全く脱線しなくなりました。ただ後者の改造は実物ではどう対処しているのか不明です。いつか本物を見に行きたいと思っています。

紫の部分を削る事にしました

削った後。間隔も8mm狭めています。

もう一つの改善がポイントを動作させる機構の追加です。これまでポイントは手で動かして木ねじで枕木に固定していました。しかしポイント切り替え時に毎回プラスドライバーで木ねじを抜き、またねじ込む作業が必要でした。ダルマを作ればいいわけですが形状的に作るのがちょっと面倒だという事でハンドル回転によるネジ送り方式にしました。ネジ送りにすることで将来電動化も可能となりました。


右側のハンドルを回せばトングレールが左右に動きます。

右側から見る